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紅葉紀行 特別編
─第十一回 鬼女もみじ祭り(鬼無里)─



 平成二十二年十月二十三日(土)、長野市鬼無里根上(ねあがり)、内裏屋敷跡にて第十一回「鬼女もみじ祭り」が開催されました。私も六年振りに参加して来ました。

 前回参加した、平成十六年の第五回は、鬼無里村としては最後の「鬼女もみじ祭り」でした。それから間もなく鬼無里村は長野市に合併され、「鬼女もみじ祭り」は鬼無里中心部にある「旅の駅鬼無里」周辺で行われていたようですが、役所に問い合わせたところ、今回からまた内裏屋敷に戻るとか。そんなときに久し振りに行こうと思ったのは、何だか運命的なものを感じます(苦笑)

 今回、祭りは午前十時~十二時の開催という事で、午前九時半頃、内裏屋敷にやって来ました。

普段は人影を見る事も極めて稀なあの内裏屋敷が、今日ばかりは大変賑やかです。

 なお、前回参加した第五回は、参加料が千円掛かる祭りで、まさに村の内輪の祭りだったのですが、今や参加料も無料になり、「ながの観光コンベンションビューロー」によるツアー企画もあるようです。そんな事が、現地で貰ったパンフレットに書いてありました。今回も、そのパンフレットに祭りの式次第が、次の通り書かれていました。

▼鬼女紅葉供養塔 除幕式(午前十時)

▼開会行事(午前十時三十分)

▼法要 施主 松巖寺・正福寺
 ○鬼女紅葉 ○官女月夜

▼アトラクション(午前十一時頃)
 ○鬼女紅葉太鼓 演奏 鬼女紅葉太鼓保存会

▼きのこ汁ふるまい

 以前参加した、日中五時間くらい掛けて行われた第五回などと比べると、かなり縮小されてしまった感はありますが、行事の要である法要はもちろんありますし、一番の見所である鬼女紅葉太鼓もあります。きのこ汁ふるまいも。
 しかし、式次第の中で一番目に付いたのは、冒頭の供養塔除幕式でした。これは一体?

 見れば、内裏屋敷の中心に、白い布を被った柱が一本。なるほど、どうやら供養塔を建て替えたようです。

 ちなみに、以前はこんな木柱が建っていました。写真は平成十六年六月下旬に撮影したものですが、今回の祭りの半年前、平成二十二年四月下旬に訪れたときにも、同じ木柱が建っていたのを目撃しました。
今回、開催場所が内裏屋敷に戻ったのも、この供養塔の除幕式があるためでしょう。そんなときに久し振りに鬼女もみじ祭りに参加する事になったのも、何かの巡り合わせでしょうか(笑)

 午前十時。開会の挨拶等が終わり、早速新しい鬼女紅葉供養塔の除幕式が行われました。地元の子供達が紐を引いて、いざ、除幕!

記念すべき除幕式の様子は下の動画で。


 ついに姿を現した、新・鬼女紅葉供養塔。御影石の立派な供養塔です。

 除幕式に続いて、鬼女紅葉と官女月夜を供養する法要が行われました。

 月夜は紅葉の侍女で、内裏屋敷に接した山の中にある、「月夜の陵(つきよのはか)」に葬られたと伝えられています(詳細はコチラコチラを参照)

 司会の方が何度も言っておられたように、行事が順調に進み過ぎて、次のアトラクションがまだ準備できていないうちに、法要が終わってしまったので、先にきのこ汁がふるまわれることになりました。このへんのアバウトさは六年経っても変わっておらず、ある意味安心しました(笑) 何だか故郷へ帰ってきたかのような安心感です。

 また、きのこ汁ふるまいに先立って、団子と日本酒も配られました。

 内輪ぽい祭りなだけに、こうした行事は共同体への参入儀礼(イニシエーション)のようで、部外者としては一時的にでも仲間に入れてもらったような気がして、嬉しいものです。

 そしてきのこ汁。地元で採れたきのこをふんだんに使った手作りの味噌汁で、それはそれはもう絶品!

 今回、全く行事に関心がなく、成り行きで参加させられた大学時代の後輩・さんとうへい氏も、これには舌鼓を打っていました。
 なお、前回の第五回では、大学時代の同級生・siegberg氏を連れて行った訳ですが、いつも全然関心がないであろう同行者を伴っているというのも、一体どんな因果なのやら(苦笑)

 そうこうしているうちに、鬼女紅葉太鼓スタンバイ完了!待ってました!

 やはりこれなしには、鬼無里の鬼女紅葉祭りは語れませんね。

 迫力の演技も健在!鬼女紅葉太鼓の様子は下の動画から。


 こうして盛況のうちに第十一回鬼女もみじ祭りも終わりました。実は、この次の日は戸隠の鬼女紅葉祭りで、戸隠の方の祭りの実行委員長も挨拶に来ていました。戸隠の方の祭にも、私自身、二度ほど参加した事があるのですが、今回は諸事情により鬼無里のみの参加です。

 祭り終了後、新しい鬼女紅葉供養塔にお参り。全く事前の情報を入手していなかっただけに、今回の新供養塔の建立には驚きました。近くに法要を行った松巖寺(鬼無里にある鬼女紅葉の菩提寺。詳細はコチラコチラを参照)の住職に話を伺ったところ、裾花川の上流で岩場から採取された石で、五十年くらい川の中にあって、自然に滑らかになった、というような事をおっしゃっていました。

 供養塔の裏には、供養塔の建立日と、建主の名がありました。松巖寺の住職さんが建主のようです。

 側面には、鬼女紅葉の戒名「釜岩紅葉大禅定尼(ふがんこうようだいぜんじょうに)」と、命日、享年が刻まれています。

 供養塔の右には、寄進者を刻んだ小さな石碑が別に建てられていました。

 こんなのぼりも掲げられていました。これは六年前の祭では見なかったと思います。

 会場の内裏屋敷を、月夜の陵へ向かう途中の道から見下ろしたところ。

 昼時という事もあり、祭りが終わると、関係者の一部を除いて、皆蜘蛛の子を散らすようにいなくなってしまい、いつもの静かな内裏屋敷となりました。

 この日は天気も上々。周囲の木々はまだまだ青々としていますが、奥の高い山が紅葉しているのが見えます。

 この奥の山の紅葉に誘われて、この後、内裏屋敷より裾花川を遡った紅葉の名所、奥裾花自然園へ紅葉狩りに。さらにその後は、鬼無里の行き付けの蕎麦屋「おに屋」で、十割そばを堪能!充実した一日となりました。


大きな地図で見る
鬼女もみじ祭りが行われる、「内裏屋敷」の場所はこちら。また、第五回 鬼女もみじ祭り(鬼無里)の様子はこちら、第十三回 鬼女もみじ祭り(鬼無里)の様子はこちら



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