狭山田女:ここが、あたし達の神様、ヨドヒメ様の宿られる磐座のある山だね。
狭山田女:だいぶ上まで登ってきたね。
大山田女:私達の後の時代にも、ここの巨石は信仰されましたが、色々と解釈が変わって、巨石に様々な名前や由来が付けられています。ここでは、各巨石の前にある、案内に書かれた内容を紹介しますね。
大山田女:まず最初の巨石ですね。今は神頭石(じとういし)と呼ばれていて、神様の頭に形が似ており、ずっと見ているとご先祖様の顔が見えてくると言われています。
大山田女:この石は、今は道祖神石(さやのかみいし)と呼ばれています。ここを訪れた人達の交通安全の守護神と書かれています。
大山田女:こちらは、兜石(かぶといし)と呼ばれています。
大山田女:下側の横になって反り返っているような石が御舟石(みふねいし)、上側の縦に長い石が龍の石です。御舟石は、神代、石神様がここに来られるまでの航海に使われた石で、龍の石は、龍が天に昇る姿に似ていて、大願成就の神様と言われています。
大山田女:造化大明神(そうかだいみょうじん)。名前の通り、天地万物を創造した神様、「世田姫」をお祭りしています。明治中期までは、與止日女神社の上宮として、毎年十一月二十日に祭典が執り行われきました。「世田姫」は、風土記に、佐嘉川の川上の「石神」として書かれています。私達の神様、ヨドヒメ様ですね。
狭山田女:ヨドヒメ様はこの磐座がお好きだからね。今でも大切にされているみたいだね。
大山田女:こちらはイナリ石。つまり五穀の神様、お稲荷様を祭った石で、各種産業の守護神とも言われていますが、オニギリに似ているからイナリ石という名前が付いたとも言われています。
大山田女:この磐座は、今は誕生石(たんじょういし)と呼ばれ、この石から全ての動物が生まれたと伝えられています。子孫繁栄、夫婦和合、子宝の神様です。
大山田女:そ、そんなこと言っちゃダメです!で、でも、現代的に言えば、「大地母神」に当たるのは確かです。